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米国株インデックス投資ブーム|本当に米国株だけでいいのか

株式投資をする上で、近年から注目されているのが米国株投資です。

2020年には、コロナウイルスで経済が酷い状況にもかかわらず、S&P500といった米株価指数は11月に最高値を更新しました。

下記キャプチャは米国版Yahoo!financeのS&P500のチャート推移ですが、2009年以降右肩上がりを続けています。

2020年、コロナショックによる大幅な暴落をつけたものの、凄まじい勢いで価格を戻していますが、その背景には、米国政府からの経済支援があり、行き場を失った資金が株式市場に流れてきたことが要因として挙げられます。

株価指数が好調ということは、株価指数に連動した動きをするインデックスファンドも好調ということになるのですが、そこで疑問にあがるのが米国株のみに投資をした方がいいのかという点です。

そこで、本記事では米国株について解説したうえで、どのような組み方の投資がいいのかについて解説いたします。

米国株が人気の理由

過去の暴落から立ち直ってきた

先ほどのチャートを見ていただいてもお分かりになるのですが、改めて1991年以降のS&P500の推移を見てみましょう。

大きく暴落が起きている箇所では、

・2001年アメリカ同時多発テロ

・2008年リーマンショック

・2020年コロナショック

などがありますが、どちらも数年間の低迷を見せた後は、堅調に右肩上がりに推移、2020年に関しては政府の強力な支援もあり数ヶ月で価格を戻しています。

このことから、長期投資を行う人の中では米国株に人気があります。

人口増加

人口が増加するということは「労働力」に密接に繋がってきます。

労働力が増えれば、当然経済成長に繋がってきますので、今後も人口増加が見込まれる米国株が人気になるのも納得ができます。

ちなみに、G7と呼ばれる主要先進国の中でも今後も人口増加が続くと見られているのはアメリカだけです。

また、アメリカでは個人消費の割合がGDPの約70%を占めていると言われています。

当然、消費が増えればお金の流れが良くなりますので、経済成長に期待ができるということも人気の理由の1つです。

Column

GDPとは?

Gross Domestic Productと言って、国内総生産という意味で、国内で一定期間の間に生産されたモノやサービスの付加価値の合計金額のことです。

GDPは国の経済力を表す指標としてよく用いられますので覚えておきましょう!

直近チャートでは、全世界株式よりも米国株のみに投資をした結果の方が良い

三菱UFJ国際投信より、eMAXIS Slim米国株式(S&P500)とeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)の直近チャートを比較したところ、同じような動きをする中で米国株式のみに投資をしていた方が少しだけ成績が良いことが分かります。

※対象期間:2018年10月31日〜2020年12月31日


米国株だけでは危険な理由

暴落した際の値幅が大きい

米国株では暴落した際の値幅がかなり大きいこともしっかりと理解しておきましょう!

上記のリスクを知った上で、より良いリスクヘッジ方法が長期投資かつドルコスト平均法での運用になります。

ドルコスト平均法とは?

ドルコスト平均法とは、価格が変動する金融商品を一定の金額で時間を分散して買い続ける手法のことです。

例えば、毎月1日に¥30,000分投資信託を購入するといったイメージです。

この手法の特徴は、価格が低い時の購入量は多くなり、価格が高い時の購入量は少なるという点です。

この手法での長期的なパフォーマンスがいいことは様々なサイトで紹介されており、初心者ができる運用方法としては最良の手法と言えるでしょう。

ドルコスト平均法に関するパフォーマンスについてはこちら(※ニッセイ基礎研究所)

為替リスク

為替変動リスクについては、投資信託を購入する前に目論見書にも記載されている項目になりますので、こちらも理解しておきましょう。

為替変動リスクとは、円安や円高で株式に対して利益や損失を生む要因になるということです。

円安とは、円の価値が下がることで、為替による利益を生む要因となり、

円高とは、円の価値が上がることで、為替による損失を生む要因となります。

つまり、1ドル=100円ではなく、1ドルが80円にも120円にもなる可能性がありますので、その際の米国株式の評価額も為替レートによって変動するということです。

卵は一つの籠(かご)に盛るな(格言)

投資の世界には、たくさんの格言がありますがその中の1つに卵は一つの籠(かご)に盛るなという格言があります。

「一つの銘柄に可能投資資金の全てを費やしてしまうと、もし暴落が起きた際は一度に資金を失う」ことになりますので、一つの銘柄に全てを投資せず複数の銘柄を組み合わせてリスクを分散させようという、分散投資をオススメしている格言になります。

米国株式も大きく括ると、いくつも株式の種類がある中で米国に集中投資していることになりますので、分散投資がリスクヘッジの基本であることからも米国株のみへの投資は危険であると言えるでしょう。

格言についての記事もありますので、合わせてご参考ください。

先人達から学ぶ株式投資の格言-相場観・銘柄選定編-「親の言うことは聞きましょう」 「会社の上司の言うことは聞きましょう」 とありますが、 その理由は、親であれば人生経験...
先人達から学ぶ株式投資の格言-投資スタイル・売買タイミング編-株式投資を行う上では、「知識」と「経験」がとても重要になります。 これまでは「テクニカル分析」や「ファンダメンタルズ分析」といった...

売買タイミング

これから積立投資や米国株投資を検討している人にとっては、2020年12月時点で価格帯が最高値付近にいるため、高値掴みの懸念が考えられます。(全世界株式も同じく)

ですので、売買タイミングはしっかりと見極めて行うようにしましょう。

ポートフォリオを意識して、リスクへの備えをすることが大切

金融においてのポートフォリオとは、金融商品の組み合わせのことを指しています。

例えば、株式×不動産×債券など、具体的な組み合わせのことを指します。

銘柄組み入れの際にも使用される言葉ですので、覚えておきましょう。

投資をする上で特に優先するべきは、やはりリスクへの備えです。

そこで、大切なことが投資の基本である分散投資の考え方で、米国株のみではなく、違った値動きをする商品をポートフォリオに入れて、リスク分散を図ることが大切です。

そのためには、米国株と逆相関になっている金融商品を知っておくこと必要があります。

J.P.Morganが公表している資産クラス間の相関係数の表を載せていますのでご参考ください。

※相関性は期間によって変動がありますので、随時確認するといいでしょう。

また、気になっている金融商品や銘柄の組み合わせを考える上で、相関係数の算出方法を知っておくこともおすすめします!

相関係数を手動で求めるのは少し複雑ですが、Excelを使えば簡単に求めることができます。

YouTubeにてExcelによる相関係数の求め方は多くの人が解説していますので、参考にしてみてください。

スタンダードなポートフォリオ

インターネット上でポートフォリオの黄金比を検索すると、有名な投資家の投資比率などを知ることができますが、そもそも資産規模などの環境面で大きな違いがありますので、これから投資を始めようとしている人に当てはまるかと言われればそうではないかもしれません。

そこで、モーニングスター株式会社代表取締役社長 朝倉智也さんが著者である「ETFはこの7本を買いなさい」を参考にポートフォリオを紹介します。

この本で紹介されているポートフォリオの比率は債券40%、株式60%の比率だと言われています。

その内訳は下記です。

株式60%(先進国株40%、国内株10%、新興国株10%)

債券40%(先進国債券30%、新興国債券10%)

株式と債券を組み合わせている理由としては、変動幅(ボラティリティー)に大きな違いがあるためです。

具体的には、株式の変動幅の方が高く(リスクが高い)、債券の方が変動幅は低いです。

これらの異なる性質を持つ商品を組み合わせることでリスクを分散させています。

株式の比率に関して、先進国株の比率が高い理由としては、経済成長の期待がされていることが挙げられます。

その中にも国内株や新興国株を混ぜているのは、国内や新興国の株価が急激に伸びてくる可能性も加味しているためです。

債券に関しても新興国債券を混ぜているのは上記と同じ理由からです。

注意していただきたいことは、これらの投資期間は5〜10年以上の長期投資を想定しており、だいたい年率5%くらいは期待ができるとされている点です。

総じて伝えたいことは、リスクヘッジをしながら手堅く成長が期待されている先進国に比率を寄せてポートフォリオを組み、長期で運用していくという点ですので、投資を検討しているがどのようにポートフォリオを組んでいいか分からないという人はぜひご参考にしてください。

まとめ

米国株式が人気な理由

・過去の暴落から立ち直ってきた

・人口増加が見込まれる

・全世界株式よりもパフォーマンスがいい

米国株式だけでは危険な理由

・暴落した際の値幅が大きい

・為替リスクに注意が必要

・過去の偉人達が残している格言からも集中投資はリスクが高い

・これから米国株投資を検討している人は売買タイミングに要注意

ポートフォリオを組む上では、

株式60%(先進国株40%、国内株10%、新興国株10%)

債券40%(先進国債券30%、新興国債券10%)

の組み合わせを紹介致しました。

※投資期間は5~10年以上

資金次第では金や不動産なども組み合わせとして検討するといいでしょう!

投資をする上では、基本である分散投資を中心に、ポートフォリオを意識することや、逆相関の金融商品を知っておくことが大切です。

そして、短期投資ではなく長期投資を意識してコツコツと資産運用をしていくことをおすすめします!