その具体的な方法を知りたい
このような疑問に答えます。
TEDとはTechnology Entertainment Designの略で、大学の先生や経営者などによる講演を無料で提供している非営利団体のことです。
TEDのスピーチはYoutubeなどの動画配信サイトに蓄積されており、質の高いアイディアに手軽にアクセスできるというメリットから、世界中で視聴されています。
示唆に富んだ内容が多いので、楽しみながらプレゼンを聞くことが出来ます。
本記事ではTEDを英語学習に取り入れる方法をご紹介します。
Contents
TEDを使った学習の効果は?
TEDを英語学習に用いることに意味はあるのでしょうか?
結論は「リスニング、スピーキング力の向上に役立つ」と考えられます。
プレゼンで使われるややフォーマルな英語表現が身に付くので、TEDを通して学んだフレーズは様々な場面で応用が出来ます。
また、内容そのものの理解にリスニング力が必要なので、何度も聞いているうちに次第に聞き取れるものが増えていきます。
海外ドラマなどと比べても、プレゼンでは1語1語をはっきりと話すので、リスニングの練習教材としても取り組みやすいです。
サイエンスやビジネスの最先端のプレゼンが聞けるので、内容としても非常に面白いものが多いです。
自己啓発と英語の練習を両立できる数少ない方法として、年代を問わず活用することが出来ます。
レベル別-TEDを使った学習の例-
次に学習段階に応じたTED活用方法を見ていきましょう。
英語学習初心者
英語学習初心者の場合は、いきなり動画をみて内容を完全に理解するということは難しいでしょう。
筆者も大学1年生の頃にトライして難しすぎて挫折した記憶があります。
そこでオススメなのが、先に日本語スクリプトを読んでおくことです。
TEDでは有志の方々によって、多くの動画に日本語訳が付けられています。
まずはその和訳を読んでから動画を聞くことで、大筋の展開が分かるようになります。
さらに、動画には英語の字幕をつけておくと良いでしょう。
分からない表現は和訳と照らし合わせて「こうやって言うんだ」と言う体験を積み重ねることが大切です。
また、TEDのEがEntertainmentであるように、あくまでも娯楽で見るものなので、隅から隅まで理解しようとせず、気楽な気持ちで見ていくのが良いと思います。
英語学習中級者
ある程度英語に慣れてきた人は、いきなり動画を見てしまうのが良いでしょう。
動画を見終わってから和訳に目を通し、自分の理解がどの程度あっていたかを確認します。
そしてもう一度動画を見て、聞き取れなかったポイントを復習するようにしましょう。
TEDは1本10分から20分くらいのものが多いので、繰り返し見るには長く感じてしまうかと思いますが、「聞く→和訳チェック→復習」と2回だけは聞くようにすると理解度をあげられると思います。
また、「この表現を使ってみたい」というものがあればメモをしておくことも大切です。
プレゼンで使われるだけあって、インパクトのある表現がたくさんストックできます。
英語学習上級者
英語学習上級者の方は、動画をみた後に自分の言葉で要約をしてみてください。
具体例を削ぎ落とし、主張のメインポイントだけをまとめる必要があるので、話を構造化しながら聞く必要があります。
この訓練はビジネススキルにも直結するので、TEDを通して身につけられると良いですね。
要約の際に意識したいポイントは、「同じ内容を別の表現で表す」ということです。
自分なりにパラフレーズできたかを判断する指標として、「動画をみてない人に説明したとしても理解してもらえるかどうか」を考えてみてください。
要約だけ聞いて内容がわかってもらえるのであれば、上手く言い換えができていると言えると思います。
オススメのTEDスピーチ3選
The Power of Introverts
「内向性的」という言葉にはどんなニュアンスを感じますか?
多くの人が、内向的な性格を「地味」「つまらなさそう」とネガティブなイメージで捉えていますが、実は内向的だからこその魅力もあるのです。
歴史上の偉人にも内向的な人がたくさんいました。例えば黒人差別撤廃を要求したローザ・パークスやインドの主権回復に務めたガンジーは無口で、表に立つことを嫌っていました。
しかし、そのおかげで自身で思索をめぐらし、創造的な仕事を果たすことができました。
多くの人は内向性と外向性のグラデーションのどこかに位置しており、完全に内向的な人というのはいません。
時には内向的な人のもつ優れた特徴を真似するために、3つのことを心がけるよう、話者は語っています。
1つ目に、絶えずグループで過ごすことをやめる。
2つ目に、荒野へ行くこと。
3つ目に、自分のスーツケースの中身をよく見て、なぜそれを入れたのかを考えること。
これらを意識するだけで内向性に関する私たちの態度が大きく変わり、静かで落ち着いた思考が出来るようになります。
How to Build Synthetic DNA and Send It Across the Internet
生物の瞬間移動は出来るのでしょうか?
本書では生物学者であるDr. Dan Gibsonさんが、生物の仕組みを機械になぞらえて面白く紹介します。
中でも興味深いのが、Dr. Craig VenterとDr. Hamilton Smithが、生物はDNAという遺伝情報によってプログラムされているのだから、そのコードを読み書きできれば遠く離れた場所でも再構成できるはずだというアイディアを検証しているというパートです。
これはまさしく瞬間移動ですね。
演者はこの瞬間移動を実現させる装置としてDBC (Digital Bio Converter)を発明しました。
この装置ではデジタル化されたDNAを設計図として、RNA、タンパク質、ウイルスといったものに変換します。
この発明によって従来は実験室で数ヶ月かかっていたワクチン開発などが、わずか1, 2日でできるようになったそうです。
すごい!
筆者も生物学の研究をしていますが、ワクチン開発がそんな短時間でできるのかは分かりません…
The Role of Human Emotions in Science and Research
科学は事実と論理に基づくべきものであり、一般に感情の入る余地はないと捉えられています。
しかし、演者であるDr. Ilona Stengelは科学研究を推進する上で、感情を利用することを恐るべきではないと主張します。
彼女は緑色のLEDの開発プロジェクトに従事していました。
非常に難しいプロジェクトであったため、試行錯誤の末に会社は研究の中断を命じます。
それでも演者は同僚らと励まし合い、ついに開発に成功しました。
この経験から、「感情と論理は相対するものではなく、違いを補い合い、強化し合う」と学びました。
困難な物事に取り組む時には、有意義なことをやっているという感覚や、より大きなものへの帰属感が不可欠という学びを得たそうです。
まとめ
TEDは優れたアイディアを簡単に聞くことができるプラットフォームです。
英語でのスピーチがほとんどなので、実用的な英語学習には向いています。
単に聞きながすだけでなく、和訳との対応や使える表現の書き出しを行うことで、1つのプレゼンから学べることがより増えるでしょう。
本サイトではTED以外にもオンライン英会話や通学制のスクールのメリット・デメリットなどについても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。


