インターネットの拡充で、国を超えてのやり取りも一般的となって昨今、英語学習においてスピーキング能力の向上はより役割を増しています。
自分のスピーキング力がどれぐらいなのか、検定試験を通じて客観的な評価を知りたいと思われる方もいらっしゃるかと思います。
日本国内の英語試験でいうと英検3級以上の試験で面接が実施されますが、より実践的な英語力の養成を求める方にはIELTSの受験をおすすめします。
試験官と1:1の面接で行われるIELTSのスピーキング試験は、実践的な英語力の醸成に効果的だからす。
そこで今回は、このIELTSスピーキング試験の特徴から試験の流れ、待ち時間の有効活用法までお伝えします。
Contents
IELTSとは?
そもそも、IELTSとはどのような試験で、英語試験の中でどのような役割を果たしているのかからお伝えします。
IELTSとは
IELS(International English Language Testing System)は英語試験の1つで、主には英語圏の国々に留学・就労、または移住を希望する方が受験します。
毎年350万人を超える受験生がいることから、“世界で最も受験されている英語試験”と言われている、権威と実績のある英語試験です。
また、読む・書く・聞く・話す、の4技能全てについて英語能力を測れることが特徴です。
「IELTSに興味はあるけど、あまり試験の内容はよく知らない…」という方や、「試験の概要を知りたい」という方は、当サイト内で初めてIELTSを受験する方に向けた情報をまとめた以下の記事を読んでいただけますと、よりIELTSという試験全体のイメージが湧くかと思います。

IELTSを受験する主な目的
では、実際にIELTSはどのような役割を持つ試験なのでしょうか。
まず、IELTSにはアカデミック・モジュールとジェネラル・トレーニング・モジュールという2つの種類があります。
アカデミック・モジュールのスコアは主に英語圏の大学や大学院、語学学校といった教育機関への留学時に英語能力を証明するために用いられます。
ジェネラル・トレーニング・モジュールのスコアは主に移民や配偶者・就労ビザの取得にあたって用いられます。
このように、IELTS受験の主な目的は、海外の大学・大学院への進学資格を得ることや、海外移住に向けた就労ビザの取得などです。
加えて、実践的な英語力が求められる試験内容であることから、海外への移住予定がない人でも自分の英語能力を知るという目的で受験される方も少なくありません。
IELTSスピーキングの試験内容や時間は?問題数は?試験の基本情報を整理
では、実際にIELTSのスピーキング試験はどのような内容となっているのでしょうか。
項目別に基本情報を整理してお伝えします。
試験時間・問題数(セクション数)
まず、IELTSのスピーキング試験は、3パートに分かれています。
各パート以下のような出題内容・出題形式となっています。
パート1 | general questions(4-5分)
(例:自己紹介、家族、日常生活、大学での選考 など) |
パート2 | トピックカードの課題について言及するスピーチ(2分)
(例:仲の良い友達について、よく利用するウェブサイトについて など) |
パート3 | パート2に関連した内容の質問・ディスカッション(3-5分)
(例:インターネットと現実ではどちらの方がより容易に友人関係を築けると思いますか? など) |
スピーキングテストの実施時間は合計で11分~14分ほどで、面接官と1:1の試験となります。
スピーキングの採点基準
では、スピーキング試験は一体どのような基準で採点されるのでしょうか?
IELTSの公式サイトから、以下の4つの観点で評価をし、スピーキングとしてのバンドスコアを算出するとありました。
- Fluency and Coherence(流暢さと論理的一貫性)
- Lexical Resource(語彙力)
- Grammatical Range and Accuracy(文法知識と正確さ)
- Pronounce(発音)
特にFluency and Coherence(流暢さと論理的一貫性)について、パート3はパート2のスピーチテーマを踏襲しているため、パート2のスピーチ内容や、質問応答・ディスカッション内容に一貫性があるか、という観点も採点項目として含まれています。
そのため、自分の発話と発話が論理的な関係になるように心掛けながら話す必要があります。
IELTSスピーキングは何時から開始?IELTS試験当日の流れを時間で確認
次に、実際にIELTSのスピーキング試験当日の流れを、時間に注目しながらお伝えします。
スピーキングの開始時間は?
IELTSのスピーキング試験は試験官と1:1で実施されるため、受検者それぞれに時間が設定されます。
この時間の範囲は、2Daysセッションの場合は9:30~19:30、1Dayセッション及び東京・大阪以外の公開会場の場合は13:00~19:30となります。
1Dayセッションの場合、スピーキング以外の3技能については午前中に試験が終了するため、午前に試験を受けた後待機し、午後のどこかの時間で実施されるということになります。
試験時間の15分前には会場に集合するようにとアナウンスされることが多いため、試験時間の少し前には会場に戻る必要があります。
スピーキングの試験時間をチェックする方法は?
申し込み方法にもよりますが、スピーキングの試験時間は試験実施日の前週の水曜日までに決定し、IELTS公式サイトなど、試験を申し込んだサイトで確認が可能です。
スピーキングの試験時間をあらかじめ確認し、試験までの待ち時間をどのように活用するのかを考えておくことも重要な対策の1つです。
最大待機時間は?
前述の通り、1Dayセッションについては当日午前中に3技能の試験を受けた後、13:00~19:30のいずれかの時間で試験時間が設定されます。
そのため、最大6時間30分ほどの待機時間が発生する可能性があります。
また、6時間30分とまではいかなくとも、数十分~数時間の待ち時間が発生する可能性は大いにありますので、やはり待ち時間の有効活用法をあらかじめ考えておくことは必須と言えます。
IELTSスピーキング試験の待ち時間に使える!直前対策3選
スピーキング試験までの待ち時間をどのように過ごしたら良いか、その具体的な直前対策を以下に3つお伝えします。
①定型表現を押さえなおす
IELTSのスピーキング試験の採点基準の1つにFluency(流暢さ)があります。
たどたどしく質問に答えるのではなく、間投詞や接続詞を含め、全ての発話において流暢さを意識することが大切です。
そのために、すぐに使える汎用性の高い定型表現を改めて確認しておくことは、直前の対策としても非常に有効です。
例えば、質問がうまく聞き取れなかった場合の “Sorry、 could you say the question again?” や、パート3で論理的に解決策を述べる際に使える”one solution that … can do is ~”など、汎用的なものを小さく声に出して練習をすると効果的です。
②試験の流れとパートごとの出題の特徴を確認する
前述の通りIELTSのスピーキング試験はパートごとに出題内容にある程度のパターンがあります。
事前の対策ももちろんですが、直前だからこそ各パートの出題内容を再度確認し、過去の出題例や問題集の内容から自分の意見をまとめることが大切です。
当サイトでは、以下にスピーキングのパート別に攻略ポイントをまとめた記事を掲載しています。試験直前にも有効な情報を記載していますので、ぜひご参照ください。



③イメージトレーニングをする
スピーキングテストは入室後に挨拶・名前の確認・ID(パスポート)の確認といった流れから開始となります。
入室や退室といった部分は採点やスコアに関わることはありませんが、実力を出し切るためにもこういった試験までの流れの部分で緊張しすぎないことも大切です。
そのため、②に記載したようにパートごとの出題の特徴を確認したのち、
入室→パート1→パート2→パート3→退室
と、スピーキング試験の一連の流れをイメージし、シミュレーションしておくことが大切です。
もちろん、①でご紹介した定型表現の確認や、過去の出題問題を用いての想定問答をイメージトレーニングすることも大切です。
特に、会場に入ってからは電子機器や参考書を参照することができないため、頭の中でイメージトレーニングをすることは直前の対策として大変有効です。
IELTSスピーキング試験に有効な長期的な対策とは?
とにかく実践
IELTSに限らず、全てのスピーキング試験に言えることですが、とにかく実践経験を多く積むことが何よりも重要です。
例えば母国語であったとしても、長い期間使用していなければ語彙力は減退しますし、ぱっと言葉が出てこない…ということは誰にでも起こります。
会話表現の練習ももちろん効果的ですし、問題集の想定問答を音読することも効果的です。
一日30分!など、具体的に目標を決め、継続的に英語を声に出す習慣をつけることが大切です。
多くの実戦経験&対策ができる専門スクールでの効率的な学習がオススメ
IELTSは、日本国内で受験できるスピーキング試験の中で最もレベルが高く、本格的な試験のうちの1つです。
しかし、日本はIELTSのスピーキング試験対策の独学がしやすい環境とは言えません。
なぜなら、日本にはIELTSに関する情報が少ないから。
独学で勉強するには、情報量が少なく、正しい情報が得られない為、成果を出すのに時間が掛かります。
例えば、海外の大学に進学するために、IELTSが必要な方は、大学受験の日にちもあるので、あまり時間を掛けていられませんよね。
時間を節約し、より確実に点数を取るためにも、プロに教えてもらうことが良いと言えるでしょう。
ですが、IELTSに特化したスクールというのは、あまり多くありません。
中には、TOEICや英検を教える傍らで、IELTSを教えているといったスクールもあります。
そんな中で、私がおすすめするスクールは「Plus One Point」
通常、IELTSやTOEICに特化したスクールというのは、会費が月に数十万円掛かりますが、Plus one pointでは、月に約65、000円からスタート出来ます。
また、他のスクールより料金が割安なのにも関わらず、講師全員がIELTSのハイスコア持ち。
IELTSに特化したスクールなので、ノウハウもバッチリです。
TOEICや英検のノウハウは、調べれば無数に出てきますが、IELTSの場合、多くは出てきません。
なので、正しいノウハウを手に入れるためにも、専門のスクールに通うことを視野に入れておいた方が良いのかもしれませんね。
今なら無料学習相談も受けられるので、ぜひ活用してみてください。

まとめ
ここまで、IELTSスピーキング試験について概要から直前対策までお伝えしました。
IELTSに限らず、スピーキング力を高める学習はコミニュケーションを必要とするので、独学は難しいと感じる方が多いかと思います。
実践的なコミニュケーションの経験を培い、効率的な学習をしたい!という方は、IELTSの専門スクールを検討するのもおすすめです。