大学院生活

研究室の人間関係はめんどくさい!? 困ったときには研究室を変えるのもあり

大学生・大学院生では研究室に所属し、そのメンバーと長い時間を共にすることが多いです。

そのため、研究室の人間関係は、良くも悪くもあなたの研究生活に多くの影響を与えることになるでしょう。

筆者は学部・大学院・留学中にこれまで4つの研究室を経験し、様々な雰囲気の研究環境をみてきました。

それらの経験と周りの友人の意見から、いくつかの研究室のタイプをご紹介します。

また、記事後半では研究室の人間関係に困ったときにどうしたらいいかを述べます。

研究室では他の人とどう関わる? 

まず前提として、研究室はその時のメンバーやPIの方針により大まかな雰囲気が決まりますが、それをどう受け取り、反応するかは人それぞれです。

賑やかな雰囲気のラボでも、一人で黙々と実験をする人もいます。

なので、「〇〇な雰囲気の研究室では、必ず△△しなければならない」という訳ではないことにご注意ください。

ここからは私が観測したいくつかの研究室の例をミックスさせて、”こういう系の研究室の特徴”としてみていきます。ミックスして出来た架空の環境というのが重要ですよ!!

教授が絶対的に強い研究室

ピリピリした感じの教授の場合、その先生をやり過ごすために学生が一致団結することがあります。

セミナーではいい研究発表をしたいというよりも、「教授に突っ込まれたくない」という思いでデータを出して発表資料を作ることも。

緊張感がある分、毎回きちんと進捗が生まれることはありますが、決してポジティブな理由ばかりで研究をしている訳ではないので 好奇心を損ねやすいという難点があることも理解しておいたほうが良いでしょう。

学生vs教授という構図ができやすいため、学生間の関係は比較的良好なケースが多いです。

ほんわか和やかな研究室

学生と教授が互いに適切な距離感で研究を進め、科学に対しては忌憚なく、それ以外の時間は楽しく話せる研究室もありました。

やはり教授が学生をコントロールしようとしていないというのが大きいように感じます。

このような研究室では教授が学生に対しても敬語で話している場合が多いです。

学生の提案に対しても耳を傾け、提案的に指導を行うため、良好な関係が築けています。

おそらくこのタイプの研究室が、人材育成という観点ではもっとも優れているでしょう。

体育会系の研究室

PIの方針に関わりなく、メンバーに体育会系の方が多いと、体力があってなんぼの雰囲気が出来上がります。

・夜遅くまで残る人が多い

・全員参加のイベントが多い

・土日もラボにくる人が多い

といったケースをよく見ます。

このような研究室では、研究を好きでやっている学生や、他の学生に負けないように切磋琢磨している学生が多いので、研究内容は充実している場合が多いです。

一方で、就活のために数ヶ月ラボにこない学生にとっては居心地がよくないこともあるでしょう。

がっつり研究にコミットしたいという場合には、このような勢いのある研究室があっているかもしれません。

教授は怖くないけど、干渉が多い研究室

教授が学生に近い研究室は注意が必要です。

研究以外のことにも首を突っ込んできたり、昼食を全員で食べたがる教授もいます。

学生にとっては勘弁して欲しいことこの上ないのですが、当の教授は「コミュニケーションに時間を使っていて、自分えらい」としか思っていないこともあります。

私はこの手のPIが非常に苦手です。

大学院生とPIは研究成果というポイントで信頼関係を築くべきで、それに加えてお互いの人格を尊重しあえればベストだと思っています。

実際問題としては、お互いを認め合っていなければ研究の話もままならなくなるので、正確に難のあるPIはまず避けるべきです。

気があう先生となら、最初はそこまで興味のなかったテーマでも楽しくなってくるので大丈夫だと思いっています。

誰も論文を出そうとしない研究室

あまり大きい声では言えませんが、研究成果を論文化に繋げようとしない先生も結構います(地方大学は特に注意が必要)。

定年まで働けるという環境に甘んじて、過去の代表作を永遠に引きずっているのです。

こういった研究室では、教授は学内業務(悪く言えば政治)で頭がいっぱいか、毎年訪れるイベントを無気力に繰り返しているように(少なくとも学生からは)見えます。

論文化に向けて何が必要かという発想で研究指導をしていないため、研究室の大学院生も研究をまとめるという発想が薄い場合が多いです。

博士課程の学生は論文を出すことが学位に繋がるので論文化の意識はあるでしょうが、教員にその指導力が乏しく卒業までに時間がかかるケースも少なくありません。

研究室の人間関係に困ったときにするべきことは?

研究室の人間関係に疲れを感じたときにはどうするのが良いのでしょうか。

私は、とにかく距離を取るのが一番だと思います。

研究室の同僚は良い関係が築ければ一生の友人になり得ますが、もし対して交流がなければその一時期だけの関わりですみます。

そのため、「今だけ、今だけ」と言い聞かせて、あまりストレスにならない距離感で接するのが良いでしょう。

もしその人との関係で精神的に耐えられそうもないという場合には、研究室を変えることも1つの方法です。

せっかく研究がしたくて大学・大学院に入ったのに、それ以外のポイントが辛くて研究が続けられなくなってしまっては勿体ないとは思いませんか。

途中まで進めたデータを手放すのは辛いものがありますが、ソリの合わないメンバーの中で研究を続けるよりも、一から始める方が長い目で見たら良い場合が多いでしょう。

ここからは実在する要注意人物の例と、その時の対応をご紹介します。

時間を奪う先輩

先輩の中に、後輩をこき使って雑用をやらせる人がいました。

「この仕事は〇〇がやって」

「この仕事は学部生が曜日で割り振って」

と謎のルールを設定し、後輩はそれに従わざるを得ませんでした。

後輩は違和感を覚えながらもみんなそれをやっていたので、「こんな老害になったらあかんな〜」と思いながら、とりあえず皆にならっていました。

こういう先輩がいた場合は、致命的な負担にならない限り、とりあえず合わせておくという対応で良いと思います。

負担になる場合は、全体でのルールづくりを提案するのも良いでしょう。

自分のことしかやらない先輩

前提として、実験技術や機器の使用法といったノウハウは脈々と受け継がれるラボの資産であり、学年が上のものは下のものに教える義務を負っていると思います。

教えてもらう側が「教えてもらって当然」という態度を取るのはどうかと思いますが、「すみません、〇〇を教えてください」とお願いしたときには基本的には進んで教えるべきでしょう。

しかし、私がかつて出会った先輩は、こういうシチュエーションで「いや、忙しいから無理だわw」と普通に断ってくるタイプでした。

これは私が嫌われていたということではなく、誰が頼んでもそんな感じでした。

具体的な事例をあげるとキリがないのですが、要は自分のことしかしないのです。

この先輩とは当然プライベートな話をすることもなく(正確には一度してみたことがあるのですが「そんなことしてる場合じゃないでしょ」と謎に説教され非常に不快な思いをした)、うっすーいつながりのまま、その先輩が卒業していきました。

この先輩は関わらなければ直接的な害はないので、「この人は人畜無害」と唱えてスルーしました(視界に入ると色々思い出してムカつきましたが)。

大学生・大学院生は研究室以外のコミュニティを持っておくことも大切

一日の大部分を研究室で過ごすため、「研究室の生活=私の生活」のように重く捉えてしまうこともあるかもしれません。

しかし、多くの学生にとっては研究室は人生の一時期に「トレーニングのために所属するコミュニティ」なので、割り切って接することも時には気持ちをを楽にしてくれるかもしれません。

ただし、それで孤独感を味わってしまっては別の悩みに発展してしまうので、研究室以外に心を許せる人たちを見つけておくのが良いでしょう。

私はかつて音楽を一緒にやっていた友人や、大学の仲良しグループ、高校の同級生、セミナーを主催する友人たち、奨学金コミュニティの仲間など、いくつかの場所に支えてもらいました。

もし研究室が辛くて潰れそうな時も、信頼できる仲間に弱音を吐いたり、愚痴を聞いてもらうことで、自分の状況を少し俯瞰的に捉えることができ、「まぁ、大変やけどもうちょっと頑張ってみよ」と思うことができました。

皆さんも研究室に疲れたら、話を聞いてくれる仲間との時間をとってみてください。

まとめ

研究室には様々な特色があり、もしかすると自分に合わない雰囲気の研究室に入ってしまうこともあるかもしれません。

そこで人間関係に悩んだときは、上手くいかない相手と距離をとってみることも有効です。

さらに、そのことを思いつめないためにも、研究室の外に心理的な安全が確保される環境を用意しておくこともリスクヘッジになります。

人間誰しも相性があるので、辛いと思ったら自分を責めすぎる前に、適切な回避策をとってみてください。