「IELTSの勉強を独学で続けているけど、なかなか結果が出ない」
「フィリピン留学や通学制のスクールが良いと聞くけど、どんな違いがあるのだろう?」
IELTS対策のために何かサービスを利用しようとしている方も多いと思います。
筆者はIELTSのスコアを5.5から7.0に伸ばす過程で「フィリピン留学」「通学制のスクール」のどちらも利用し、それぞれにメリット・デメリットを感じました。
そこで本記事では現在IELTSの学習で悩みを抱えている方に向けて、フィリピン留学と通学制のスクールのそれぞれの特徴を解説します。
Contents
フィリピン留学とは
フィリピン留学とはその名の通り、フィリピンに留学し、英語漬けの環境の中で学習を進めることです。
なぜフィリピンかといえば、フィリピンでは公用語がタガログ語と英語であり、ほとんどの方が高いレベルの英語スキルを身につけています。小学校の理科教育から英語で行われるほどです。
日本と比較して物価も安く、治安もそれほど悪くないことから、2000年代以降にたくさんの語学学校がフィリピンに設立されました。
それらの多くは韓国資本であり、英語力を訓練する場として韓国、日本、台湾、モンゴル、ベトナムなどから多くの学生が集まっています。
留学期間が自由に設定できるのもフィリピン留学の魅力です。
ほとんどの学校が1週間から半年以上の留学に対応しています。
通学制のスクールとは
通学制のスクールとは日本国内の塾などを指します。
有名なところで言えばSI-UKのIELTS対策コース (virtual-surfer.com)でしょうか。

それ以外にも各都市に様々なIELTS対策のスクールがありますが、形式がよく似ているのでここではひとまとめにして通学制のスクールと呼びます。
フィリピン留学のメリット
まずはフィリピン留学の利点についてみていきましょう。
英語学習に専念できる環境が整っている
フィリピン留学の最大のメリットは24時間英語の勉強ができる環境に身を置けることでしょう。
多くの語学学校では朝から晩までクラスが組まれているため、ダラダラしている暇はありません。
また、スパルタコースだとある程度の強制力があります。
例えば夜19時から22時まで義務自習が課せられたり、通常のIELTSコースよりも課題が多かったりします。
スパルタコースでは「フィリピンまで来て英語やってないやつはダサい」的な風潮があるので、がっつり勉強したい方にはオススメです。
IELTSに特化した講師陣から質の高い授業を受けられる
講師陣の質の高さもフィリピン留学の利点です。
通常、語学学校ではESLコース、TOEICコース、IELTSコースなどのように複数のコースを用意しており、それぞれのコースを担当する講師もレベルによって振り分けられます。
多くの場合、IELTSコースにはその語学学校の精鋭の先生達が配置されているため、その実力は折り紙付きです。
セブ島のように語学学校が密集するエリアでは講師の引き抜きも激しいらしく、資金力のある学校に良い先生が集中しているというのが実態だそうです。
フィリピン本島の中部・北部では語学学校もそれほど多くないので、そういったエリアの学校を選ぶと教員のレベル感のばらつきが少なく良いとされています。
私がお世話になった語学学校では、講師も月に1回IELTSを受講し、英語力を厳しく確認されています。
また、講師のトレーニング体制も整っていました。毎朝1限が始まる前に、トップ講師が他の講師に対してレクチャーをしてそのスキルを伝えたり、研究授業のようなことも頻繁に行なっていました。
演習量が増える
フィリピン留学をすると圧倒的に演習量が増えます。
どのくらいの量になるかというと、毎日IELTSの4教科を1セットは解きます。
それに加えて復習や単語学習も並行して行うため、非常に密度の濃い時間を送れます。
時間を測ってリーディングやライティングの問題を解くことが大事だと分かっていても、1人だとなかなか取り組めませんよね。
しかし、語学学校では演習時間が決まっているので、毎日その時間になったら教室へ行き、全員で一斉に解いていきます。
講師が全ての生徒の毎日のスコアを覚えているので、昨日より少しでも正答数を増やそうを必死になって解くことができます。
このような習慣づけができる点において、フィリピン留学は非常に良かったなと感じます。
現代はお金を払って不自由を買う時代と言われますが、半強制的に演習できる環境がメリットというのもそのような例ですね。
スピーキングの機会が増える
講師とコミュニケーションを取るためには英語を話すことが必須なので、起きている時間はほぼ英語を話している状態になります。
語学学校によってはEOP (English Only Policy)といって、母国語での会話を禁止しているところも多いです。
そのため日本人同士で日本語で話してしまうという状況も避けられるので、英語をしっかりと学びたいと思う人にとっても好都合と言えます。
また、ルームメイトがいる場合も多いので、部屋に帰っても基本的には英語です。授業のフォーマルな内容だけでなく、日常会話のカジュアルな内容についても話す練習になるので幅の広い表現が身につきます。
他の生徒の姿が見えるのでモチベーションに繋がる
語学学校のメリットの1つに、他の生徒の頑張りが見えるという点があります。
同じクラスになった人や、自習室で見かける人がメキメキと上達していく様子を見ると「自分も頑張ろう」と刺激をもらえます。
実際に話をしてみて勉強法などのアドバイスをもらうのも良いですし、なんのために英語を勉強しているのかについて聞いてみることで相手をよく知るきっかけにもなります。
IELTSで目標スコアを取ることは険しく長い道のりですが、一緒に頑張る仲間を見つけることで少し楽しく勉強することができるようになるでしょう。
フィリピン留学のデメリット
ここからはフィリピン留学を始める上での障壁や、実際に行ってみて生活の中で直面する困難をご紹介します。
長期休暇を取る必要がある
IELTSに特化した勉強を行う場合は最低でも1ヶ月は留学することが必要です。
点数保証コースのある語学学校のほとんどが3ヶ月以上の留学を推奨しています。
なぜ3ヶ月以上の留学が必要なのでしょうか?
これは毎週末に到達度テストを行う語学学校が多いため、例えば2週間程度の留学だと到達度の変化があまりよく分からないうちに帰国となってしまうからです。
英語を話す・聞く能力も3ヶ月くらいでぐんと伸びるように感じるので、やはりある程度の期間を確保することは必要となります。
会社に勤務しながら3ヶ月の休みを取ることは容易でないので、これが社会人の方にとっては最大のハードルになるのではないでしょうか。
それでも語学学校の日本人学生のうち7割程度の方は社会人で、転職の合間の時間などを使って留学されていました。
まとまった資金が必要
次のハードルは経済面です。
フィリピン留学では授業料、生活費を合わせて1ヶ月あたりおよそ15万円かかります。
例えば3ヶ月の留学を希望する場合には、航空券代を合わせると50万円程度を用意しておく必要があります。
留学中は仕事ができない分、前もって貯金を作っておくことが大切です。
生活の質が下がる
フィリピン留学の3つ目のデメリットは生活の質が下がることです。
語学学校の設備はお世辞にも日本並みとは言えません。
部屋に虫が飛んでいたり、ご飯が質素だったりします。
ルームメイトとの共同生活なのでプライベートな時間もほとんどありません。
これらに耐えられるかは個人の性格に大きく依存しますので、もしかなりの綺麗好きであればいくらか予算を増やして、清潔な個室を備えた語学学校を選ぶようにしましょう。
通学制のスクールのメリット
ここからは通学制のスクールについてみていきましょう。
普段の生活との両立ができる
フィリピン留学では長期の休暇を取ることが必須でしたが、通学制のスクールであれば学校や仕事と両立させることができます。
休暇を取る必要もないので収入が途絶えることもありません。
まずは通学制のスクールでIELTSの勉強法の全体像を掴むのが、良いスタートと言えるでしょう。
日本語を話せる先生が多い
国内のスクールで教えているネイティブ講師の中には、日本に長いこと住んでいる人も数多くいます。
日本語が堪能な方も多いので、英語では聞けない学習法の悩みなどを日本語で伝えることができます。
英語を習いながらもいざという時に日本語を使える安心感は大きいですね。
決まった時間に通うので学習のリズムが作りやすい
学校帰りや会社帰りにスクールに立ち寄って勉強するので、学習のリズムが作りやすいというメリットがあります。
家で勉強しようとしてもなかなかできない人には大きな効果を発揮します。
進捗管理などをしてくれるスクールも多いので、忙しい毎日の中で着実に英語力を伸ばすための現実的な方法と言えるでしょう。
通学制のスクールのデメリット
勉強時間の絶対量が確保しにくい
通学制のスクールではグループレッスンでもマンツーマンでも1コマ1時間以内です。
そのため週に3日行ったとしても3時間にしかなりません。
1回あたりの密度は高いのですが、絶対的な勉強時間としては大幅に足りないことになります。
それを補うために、スクールの自習室を利用することや、自宅での自主学習をどれだけ積み重ねられるかがポイントになります。
IELTSのスコアを0.5上げるのに300時間程度の学習が必要と言われているので、目標から逆算して毎日の勉強時間の目安を意識しておきましょう。
勉強時間と点数の関係については以前記事にしているのでこちらもご参照ください。

費用が高い
通学制のスクールのデメリットの1つに費用が高いことが挙げられます。
私が通っていたスクールでは1時間のクラスで下記のような料金設定になっていました。
グループレッスン: ¥2000
マンツーマンレッスン: ¥8000
ちなみにフィリピン留学では生活費も含めて1ヶ月15万円で、月に160コマほどの授業があったので、1コマに換算すると¥937となります。
単純な授業料ではないので直接の比較はできませんが、国内のスクールの方が高いことは間違いありません。
ちなみにオススメのオンライン英会話であるマイチューターでは1コマ600円以下で、質の高い講義が受けられます。

通学時間がもったいない
スクールが自宅と職場の間にないという方も少なくないかと思います。
その場合には都市部まで足を運ぶ必要があり、その通学時間が勿体無いというのもデメリットになり得ます。
通学時間を有効に使うために
「移動中はリスニングをする」
「昨日の復習を終わらせる」
などのような工夫が必要になります。
ただでさえ本業との並行で忙しいので、通学制のスクールを利用する場合には上手に時間を使いたいですね。
どの先生に当たるかは運
フィリピン留学では1日に8コマ程度のクラスを受講し、それぞれのクラスを受け持つ先生は別の人です。
そのため、8人の中に1人あまり気の合わない先生がいてもそれほど大きな問題になりません。
しかし通学制のスクールでは基本的に先生が固定になるため、受講の満足度はその先生の実力と相性に依存します。
そのため、より人に影響されやすいと言えるでしょう。
クラスを変えることも可能ですが、後から気まずくなることなどを考えると、言い出せない人も多いかもしれません。
事前に体験受講などをして、いい先生が見つかりそうかどうかを確認しておくと良いでしょう。
こんな人にはフィリピン留学がオススメ
上記のように、フィリピン留学と通学制のスクールは一長一短です。
まずはどんな人にフィリピン留学が向いているのかをご紹介します。
・英語の基礎ができていて、実践の中でトレーニングする段階にある人
・日本にいると勉強に集中できない人
・時間とお金に余裕のある人
・何を犠牲にしてもIELTSのスコアを取りたい人
・一緒に勉強する仲間を見つけたい人
こんな人には通学制のスクールがオススメ
次に通学制のスクールを選ぶべき人の特徴についてご紹介します。
・急に収入が0になることに耐えられない人
・まずは学習の習慣を身に付けたい人
・進捗管理が自分でできて、補助的にスクールを利用したい人
・高い英語力を備え、IELTSのコツを知りたい人
・文法などの基礎からしっかりと身に付けたい人
IELTS対策にはPlus One Pointがオススメ
これから初めてIELTSを受験する方や、一度受験したことがあるけど惨敗してしまったという方は、専門のスクールも視野に入れるべきです。
なぜなら、日本にはIELTSに関する情報が少ないから。
独学で勉強するには、情報量が少なく、正しい情報が得られない為、成果を出すのに時間が掛かります。
たとえば、海外の大学に進学するために、IELTSが必要な方は、大学受験の日にちもあるので、あまり時間を掛けていられませんよね。
時間を節約し、より確実に点数を取るためにも、プロに教えてもらうことが良いと言えるでしょう。
ですが、IELTSに特化したスクールというのは、あまり多くありません。
中には、TOEICや英検を教える傍らで、IELTSを教えているといったスクールもあります。
そんな中で、私がおすすめするスクールは「Plus One Point」

通常、IELTSやTOEICに特化したスクールというのは、会費が月に数十万円掛かりますが、Plus one pointでは、月に約65,000円からスタート出来ます。
また、他のスクールより料金が割安なのにも関わらず、講師全員がIELTSのハイスコア持ち。
IELTSに特化したスクールなので、ノウハウもバッチリです。
TOEICや英検のノウハウは、調べれば無数に出てきますが、IELTSの場合、多くは出てきません。
なので、正しいノウハウを手に入れるためにも、専門のスクールに通うことを視野に入れておいた方が良いのかもしれませんね。
今なら無料学習相談も受けられるので、ぜひ活用してみてください。

まとめ
フィリピン留学にはフィリピン留学の良さ、スクールにはスクールの良さがあります。
まずは自分の状況を客観的に捉えて、どの学習法が最適なのかを見極めましょう。
初学者もしくは最終調整に入った方にはスクールが、実践レベルにある人にはフィリピン留学が適していると思います。