新卒であれば学位に応じて金額が決まっている企業が多いので交渉の余地は少ないが、第二新卒の場合にはこれまでの経験やスキルに応じて年収が変わり、実際の市場価値よりも低く見積もられてしまうこともあるからじゃ。
この記事では第二新卒の転職で給与交渉をしないとどうなるのか、またどんな手順で交渉すべきかについて解説します。
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給与交渉をしなかった友人
私の友人は新卒で働いていた企業を1年で退職し、成長産業へのキャリアチェンジを考えていました。
ちょうどコロナ禍で求人が少ない時期だったということもあり、なかな希望に合う企業が見つからないようでした。
そこで、別の友人の紹介で大手インターネット広告企業に入社することにしたのですが、なんと月収は18.2万円。
大卒の初任給としては著しく低いですが、初めての業界への転職ということや、インセンティブが充実していると人事から説得され、特に交渉することもなく契約をしました。
しかし、入社後に衝撃的なことを知りました。
自分以外の社員の収入は初任給22~24万で、なぜか自分だけが買い叩かれていたのです。
しかも同じ大学を出て、同じようなキャリアを歩んだ人でももう少しまともな給与をもらっていたので、査定に納得が行かず、入社直後から会社への不信感が募るのでした。
ベースの給与が低いと、その後数年の収入に影響を与える
例えばベースの月収が6万円違うと、額面での年収は72万円も変わることになります。
72万円もあれば年に1回海外旅行に行けますし、貯金や投資に充てることができれば家計への貢献度はとても高いです。
ボーナスやインセンティブで70万円以上を獲得するのは容易ではないですが、ベースが少しでも改善されると、固定費の削減と同様に永続的なインパクトを与えます。
また、ライフプランニングへの影響も少なくありません。
上記の友人は薄給を理由に、数年間付き合っている彼女との結婚に踏み出せずにいますし、長時間の残業に生活が圧迫され、私からのLINEの返信も2日くらい返せないほど忙しそうです。
ブラック企業は社員の善意につけ込み、やりがいを搾取します。
皆さんは、私の友人のように会社に酷使される人生を送りたいですか?
そうでなければ、しっかりと給与交渉をして、仕事は仕事と割り切りましょう。
給与交渉の手順
ここからは具体的な給与交渉のステップを説明します。
1. 内定の連絡をもらったあと、文書で条件を通知してもらう
内定の連絡は人事から電話で受けることが多いと思います。
その際に月収を口頭で伝えて、「これで問題ないですか?」と聞いてきます。
ほとんどの方は内定に喜んでそのまま勢いで契約をしてしまいますが、一旦冷静になるためにも、必ず条件を文書で受け取りたいことを伝えましょう。
頭を冷やして考えると、提示された条件が妥当でないことも多々ありますし、「交渉される前提で低めに提示する」とある企業の人事は言っていました。
ということで、ここから交渉に入ります。
交渉は全てメールで行い、文書で証拠を残すようにしましょう。
2. 自分のスキルを整理して、希望年収を伝える
「給与が低いからあげてくれ」
このような伝え方だと、なぜ給与を上げる必要があるのかという理由が伝わりません。
なるべく建設的に、客観的な根拠を交えて説明しましょう。
最も良いのが、業務に直結するスキルを伝えることです。
面接の際にそれらが十分に伝わっていないこともあるので、
「エクセルでマクロを動かせる」
「~という資格を持っている」
「前職は管理業務まで任せてもらっていたので、マネジメントもできる」
という形で淡々と伝えましょう。
その上で、「このくらいの金額が欲しい」というのを提示します。
最終的には妥協点を探すため、妥協ポイントよりやや高めに伝えるようにしましょう。
3. 前職の給与との比較
別の切り口のアプローチとして、「前職では〇〇万円もらっていたので、給与が下がる転職はできない」と伝えることです。
内定を出したということは少なくともあなたを採用したいと思ってくれているので、あとは金額面で誠意を見せてもらえるかを試しましょう。
人事もできる限りあなたのキャリアアップになるような転職にしたいと思ってくれているはずなので、前職の給与との比較により査定が上積みできる可能性が高いです。
もしそれでも上がらない場合には、その後の昇級幅もたいしたことがないと判断し、別の企業を検討するのも懸命です。
4. ベースの給与が上がらない場合には、数ヶ月後の再査定の約束を取り付ける
特定の業界が未経験の場合にはベース給与の交渉が難しい場合もあります。
その際には、「成果を数字で出すので数ヶ月後に再査定をして欲しい」と依頼しましょう。
飲み込みが早ければ成果を出すことができるので、年に1,2回の査定まで待たずとも、給与改善の見込みが経ちます。
また別の記事でも書こうと思いますが、人はあるコミュニティに入ったあと数ヶ月の行動でレベルを判断されてしまいます。
裏を返せば、数ヶ月必死に働いて、「こいつはできる」と思われれば、その後ペースを落としたとしても最初についた優秀な印象が変わることはありません。
なので、「給与は納得いかないけど、この会社に入りたい」と思う場合には、入社直後に猛烈に働き、給与アップを勝ち取るというのも1つの手です。
それでも給与に満足が行かないときは副業にも取り組む
給与が低すぎて生活の質に満足がいかないときには、仕事は仕事と割り切り定時退社し、副業で月5万円の収入を得るのもおすすめです。
現在では様々なクラウドソーシングプラットフォームがあり、初めての方でも簡単に案件を受注することができます。
ランサーズでの仕事を受注するコツなどはこちらの記事を参考にしてください。

人気の副業には
- Webライター
- 動画編集
- HP制作
- ハンドメイドアイテムの販売
- ノウハウの販売
などがあります。
特にWebライターは安定した需要があり、初期投資も必要ないので初心者にはおすすめです。
案件探しには「ココナラ」というサービスが便利です。
ココナラではクリエイターが自分のできることをパッケージ化して販売し、そのうち10~25%を事務局が手数料として受け取るというモデルで運営されています。
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など様々なジャンルから選ぶことができるので、どんなスキルでも適切なブランディングができれば副業の手段として成立します。
利用者は100万人を突破し、プラットフォームとしての信頼性も増しています。
やり取りは全てココナラ上のチャットで完結し、事務局を介して決済されるので、「納品したのに報酬が受け取れない」などのトラブルも少なくとても安心できます。
自分のペースで仕事を受けられるので、本業に満足されている方もそうでない方もぜひ活用してみてください。
まとめ
第二新卒の年収査定は難しく、市場価値よりも低い価格を提示されることも少なくありません。
その場合には簡単に契約することなく、自分の能力をアピールして適切な年収を勝ち取りましょう。
給与交渉は内定連絡後に、メールで証拠を残しながら行うのがベストです。
もしダメなら数ヶ月後の再査定、それでも上がらなければ副業をがっつりやって、収入を上げていきましょう。
市場価値を上げるために、留学に挑戦して、MBAなどの学位を取得するのもありだと思います。

