お金のはなし

資産運用の始め方|積立NISAと個別株投資はどっちがいいの?

2014年以降、テレビや金融機関でNISAや積立NISAという言葉を耳にする機会が多くなっています。

その背景として、2003年に「貯蓄から投資へ」という政府のスローガンのもと、低迷する金融市場を活性化すべく様々な「新証券税制」を実施していることがあり、その中で生まれた1つがNISAです。

ですが、そもそもNISAって何?と疑問に思っている人も多いと思いますので、そんな疑問に対して今回は解説していきます。

NISAとは?

NISAとは、「Nippon Individual Savings Account」の頭文字からきていて、日本語で「少額投資非課税制度」と言います。

つまり、投資で得た利益に税金がかからない制度ということです。

え?投資で得た利益って税金がかかるの?

そう思われた方もいるかもしれません。

結論、投資で得た利益には税金がかかります。

その税率は「20.315%」です!

※多くの方は約20%として認識していますので、この記事でも税率は約20%として扱います。

つまり、NISAとは本来利益に対してかかるはずであった約20%の税金が非課税になるということです。

100万円の利益を出した際、約20万円が税金の対象になるか、ならないかは大きな違いですね。

もう少し具体的にNISAについて掘り下げていきます。

ここまででNISAって投資商品の1つ?と思う方もいるかもしれません。

具体的には、NISAとは「口座種類」の1つです。

口座というと多くの方は、複数口座を持っている人も多いのではないでしょうか?

〇〇銀行の普通口座、▲▲銀行の普通口座などです。

投資を行う上でも、利用する証券会社に自分専用の口座を作る必要があります。

専用口座に入金し、そこから金融商品を売買するという流れですね。

積立NISAとは?

NISAは大きく分けて一般NISA積立NISAに分かれます。

※ジュニアNISAもありますが、今回は解説いたしません。

2014年1月に開始した一般NISAの反省点を踏まえ、2018年1月からスタートした制度が積立NISAです。

変更点としては、長期投資に向いた仕様かつ金融商品に関しても金融庁が認めている商品のみを扱っています。

そのため、より初心者の方へ向けた制度になっています。

金融庁詳細はこちら

NISAには、年間投資額や運用期間など少しだけ細かなルールがあります。

そこで、一般NISAと積立NISAの違いを表にまとめましたので、比較してご覧ください。

  一般NISA 積立NISA
年間投資額 120万円 40万円
非課税運用期間 5年 20年
投資商品 株・投資信託・ETF・REIT 投資信託・ETF(商品が厳選)
購入方法 一括・積立 積立のみ
資産の途中引き出し 可能 可能
損益通算 不可 不可

積立NISAのメリット

  • 運用益に税金がかからない(非課税)
  • 金融庁お墨付きの商品を扱っている(どれを選んでも大外れはしにくい)
  • 非課税運用期間が一般NISAに比べて長い
  • 資産の途中引き出しが可能
  • 長期投資を目的とするため低リスク

非課税運用期間

非課税運用期間に関して、一般NISAが5年間とやや短いのに対し、積立NISAは20年間と長期間になっております。

その分、年間に投資できる額が一般NISAよりも少額ですが、家庭を持っているサラリーマンや投資に興味があるけど始めたことがない人にはおすすめです。

資産の途中引き出しが可能

iDeCo(個人型確定拠出年金)との比較になるのですが、iDeCoは原則として60歳までは自由に資産の引き出しができません。

しかし、NISA(一般・積立)や個別株投資では自由に引き出しが可能となっております。

長期投資を目的とするため低リスク

なぜ、長期投資が低リスクなのかと言いますと一時期の暴落による影響を受けにくいためです。

例えば、リーマンショックやコロナウイルスによって、株価はものすごい暴落をしましたが、時間が経つに従いその影響というのは薄れていき、株価は右肩上がりを続けています。

これが、長期投資をおすすめする最大のメリットと言えるでしょう。

※ダウ平均株価の推移 出典元:Yahoo!finance 米国版

積立NISAのデメリット

  • 非課税投資枠の再利用ができない
  • 枠の引き継ぎができない
  • 損益通算ができない
  • 年間投資額と運用期間に制限がある
  • 一般NISAか積立NISAかどちらかしか使えず併用はできない ※切替は可能

非課税投資枠の再利用ができない

これは一般NISAも同じですが、年間投資額上限である40万円分の投資商品を既に保有していて、そのうち20万円分を売却しても、その年はもう枠を使い切っているため、積立NISAとして再度20万円を利用することはできないということです。

枠の引き継ぎができない

例えば、

今年は、20万円の枠しか使っていないので、来年に枠が持ち越されて来年は60万円分非課税枠として扱えるかというと、結論できません。

ですので、余裕がある方は計画的に40万円分全ての枠を使い切れるように売買していきましょう。

損益通算ができない

損益通算とは、一定期間内の利益と損失を相殺することを言います。

例えば、今年の投資成績がマイナスで着地した場合、その損失分は最長3年間にわたって繰り越すことができます。

つまり、前年に−20万円、今年に+50万円の利益を出した場合、本来であれば+50万円に対して税金がかかりますが、確定申告をしている場合、+50万円と前年の−20万円を相殺して+30万円に対して約20%の税金がかかることになります。

その損益通算が一般、積立共にNISAではできません。

運用期間に制限がある

個別株投資と違い、年間投資額と運用期間に制限があります。

一般NISAか積立NISAかどちらかしか使えず併用はできない

こちらはデメリットというよりかは注意点となりますが、一般NISAと積立NISAは併用して利用することができません。

※切替は可能です

個別株投資とは?

個別株投資とは、東京証券取引所などのマーケットに上場している企業に対して個別に選定して投資することです。

こちらはあまり難しいことはないと思いますので、個別株投資を行う上でのメリット、デメリットについて解説いたします。

個別株投資のメリット

  • 値上がり益
  • 株主優待がもらえる
  • 投資額に上限がない
  • 期間に制限がない
  • 損益通算ができる

値上がり益

個別株投資を行う人の1番の目的がこの「値上がり益」を狙うことです。

買った株価より高く売れば、その差分が「値上がり益」になります。

株主優待がもらえる

個別株投資を行う人には、株主優待目当てに投資を行う人も多いです。

株式優待とは、株式会社が一定数以上、自社の株券を権利確定日までに保有していた株主に与える優待制度のことを指します。

例えば、「東京ディズニーランド」を運営するオリエンタルランドの株式を100株保有していると「東京ディズニーランド」または「東京ディズニーシー」いずれかで利用可能な1デーパスポートを1枚いただくことができます。

保有株式数に生じていただける枚数が増えるという内容です。

Yahoo!ファイナンスというYahoo!が提供するサービスを活用すると、無料で株主優待や個別株の情報を知ることができますのでご参考ください。

Yahoo!ファイナンスはこちら ※アプリもあります

個別株投資のデメリット

  • リスクが高い
  • 投資金額に余裕がないと分散投資は行えない
  • 非課税にならない ※一般・積立NISAだと非課税になる

リスクが高い&投資金額に余裕がないと分散投資は行えない

上の2つは関係性が強いためまとめて解説させていただきます。

個別株投資のデメリットはなんといってもリスクが高いことにあります。

個別株でも1つの株式だけに投資を行っていると暴落がきた際に影響度が大きく、数銘柄に投資をしていても全てが同じ相関を持っているのであれば、調子がいい時は利益も大きいですが、暴落がきた際は、資産が減るリスクも大きくなります。

そのリスクを減らすために必要なことが、相関が低いもの同士の銘柄を組み合わせて複数の銘柄に分散投資をすることですが、分散投資とは数銘柄のみの組み合わせではなく、主に2桁以上の銘柄を組み合わせることを指しています。

そうなりますと、まとまった資金が必要になりますので、ある程度資金を貯める必要があります。

非課税にならない

先程から説明しているNISAとは違い、非課税にならないという点もデメリットです。

その分、損益通算を行うことができますので、投資成績に関わらず確定申告は忘れずに行うことが必要です。

個別株投資とNISAの比較を表にまとめていますのでご参考ください。

  一般NISA 積立NISA 個別株投資
年間投資額 120万円 40万円 制限なし
非課税運用期間 5年 20年 制限なし
投資商品 株・投資信託・ETF・REIT 投資信託・ETF(商品が厳選) 制限なし
購入方法 一括・積立 積立のみ 一括・積立
資産の途中引き出し 可能 可能 可能
損益通算 不可 不可 可能

まとめ

初心者におすすめなのは積立NISAです。

改めて、積立NISAが初心者におすすめな理由として、

  • 投資で得た利益が非課税になる
  • 多額な資金がなくても始められる
  • 長期投資向けにできた制度なので、暴落リスクの影響を受けにくく、低リスクで始められる
  • 金融庁が認めている厳選された金融商品のみを扱っているため、失敗しにくい

というのがあげられます。

サラリーマンや社会人なりたての人は長期投資で低リスクである積立NISAから始めていきましょう。