IELTSのスコアは、海外留学や移住を目標にする方、または自己研鑽とその成果を図る方にとってさまざまな意味を持ちます。
海外留学や移住を目標にする方は、進学先の大学(大学院)や希望の企業の求人で求められるスコアに届かせる必要がありますし、継続的に英語学習をしている方にとっては自分の成長を図る指標となっているためです。
今回は、
このIELTSのスコア(=バンドスコア)とはどのようなものか?
また、その伸ばし方は?
といった、スコアと学習時間を絡めてお伝えしてまいります。
IELTSのスコアアップを目指している方は、ぜひ最後までお読みください。
Contents
IELTS試験のスコア・バンドスコアとは?
まずは、IELTS試験のスコア、バンドスコアについて解説します。
IELTSの結果は0.5刻みのバンドスコアで評価される
IELTS試験は、英検や国連英検のような「合格」「不合格」がある英語試験ではありません。
TOEICやTOEFLと同じく、試験を受けることでスコアを獲得し、英語能力を示すことができるという性質の試験です。
IELTSのスコアは、最低値0~最高値9.0までの0.5刻みで採点されます。
このスコアは、リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの各セクションの個別バンドスコアと、総合評価(=4セクションの平均)であるオーバーオールバンドスコアの2つが示されます。
IELTSのバンドスコアを他の英語試験に換算すると…
初めてIELTSを受験される方や、まだIELTSがどういったものかよくわかっていない方にとっては、このバンドスコアの幅である0.5がどれぐらいの英語力の差を表すのか、なかなかイメージしにくいかと思います。
そこで、以下にIELTSのバンドスコアを日本国内でメジャーな英語試験で換算した際の目安を掲載します。
IELTSバンドスコア | TOEIC | 日本英語能力検定 |
8.5 | – | – |
8.0 | – | – |
7.5 | 970-990 | – |
7.0 | 870-970 | 1級 |
6.5 | 820-870 | |
6.0 | 740-820 | 準1級 |
5.5 | 600-740 | |
5.0 | 550-600 | 2級 |
また、当サイト内の以下の記事で、海外での就職や移住についての具体的なスコアをご紹介しておりますので、こちらもぜひ併せてご一読ください。

バンドスコア0.5アップにかかる勉強時間は?
先ほどの換算表から、バンドスコアそれぞれのレベル感のイメージが得られたかと思います。
では、実際にバンドスコアを0.5アップするために、どれぐらいの勉強時間が必要なのでしょうか?
IELTSバンドスコア0.5アップにかかる時間は250時間
多くのスクールや学習者さんのお声から、IELTSのバンドスコア0.5アップにかかる学習時間は、およそ250時間程度とされています。
もちろん、学習時間と成績(結果)は必ずしも比例関係になりませんし、学習環境や学習効率は人それぞれですので、こちらはあくまでも目安の学習時間です。
ただ、バンドスコア0.5が持つ学習内容の厚みについては、この目安の学習時間でおわかりいただけたかと思います。
自分の状況を分析し、目標を設定することが効率的な学習の鍵
もちろん、現在バンドスコアが4.0の人が4.5になるのと、8.0の人が8.5にするのとでは、その学習時間に大きな差が出ることも想像がつくかと思います。
自分の状況と目標により、必要な学習や時間が異なるのは自明です。
しかし、スコア0.5アップに向けて、どのレベルの学習者であっても共通で行える対策があります。
それは、自己分析です。
たとえば、オーバーオールスコアを今よりも0.5アップしたい!と思った時、以下のような項目で自己分析をしてみるといいでしょう。
<スコアアップに向けての自己分析項目>
過去の受験で、基礎的な内容を落としていないか
※特にスコア5.5の壁に苦しんでいる方は、TOEIC600点/英検2級レベルの比較的基本的な内容でのミスが残っている可能性があります。
毎日継続的な学習ができているか
※週末にまとめて学習するのみ、よりも毎日15分でも良いので英語に触れるほうが、4技能を測る試験であるIELTSの対策としては有効です。
極端に苦手な技能はないか
※オーバーオールスコアは4セクションの平均のため、著しくスコアが低いセクションがあると伸びにくいため
やみくもに学習するのではなく、上記のように現在の自分の状況を分析したうえで、「では具体的に何をどう対策することでバンドスコアを0.5アップさせるのか」というアプローチ方法を検討・実践をしていくことが、スコアアップの道のりの第一歩となります。
当サイトでは、IELTS受験にまつわるさまざまな情報をご紹介しています。
IELTSのスコアや勉強時間について、もう少し詳しく情報が欲しいという方は、当サイト内の以下の記事もぜひご参考になさってください。


IELTS試験のバンドスコア0.5アップに有効な勉強法4選
では、実際にIELTSのバンドスコアを0.5アップするために有効な勉強法を4つご紹介します。
自分の弱点を知る&弱点のセクションに力を入れる
前述の通り、スコアアップに向けてまず取り組むべきは自分の弱点を知ることです。
先ほどの自己分析は主に学習習慣や現状分析の概観でした。
この分析に加えて
- 一体どのセクションが課題なのか?
- その中でもどのパートが苦手なのか?
- 得点を取り切れない問題に共通する課題(ex:文法力や語彙力の不足、時間が足りないなど)はないか?
といった、得点に至っていない具体的な理由を分析しましょう。
そのうえで、それぞれの課題を
- 長期的に取り組むことで解決できるもの
- 短期間で解決できるものに分類し、弱点の解決に努めましょう。
特に、長期的に取り組む必要のある課題(文法力・語彙力)については、長期目標→中期目標→短期目標の順に目標を立てて、計画的に学習することをおすすめします。
リスニング&リーディングは目標点数を設定&反復演習で取りこぼしを防ぐ
ライティング・スピーキングは、採点を担当する試験官の裁量による部分がありますが、リスニング・リーディングは40問中の正解数(=素点)でバンドスコアが算出されます。
以下、リスニング・リーディングの素点に対するバンドスコア換算表です。
▼リスニングバンドスコア換算表
バンドスコア | 4.5 | 5.0 | 5.5 | 6.0 | 6.5 | 7.0 | 7.5 | 8.0 | 8.5 | 9.0 |
素点 | 13-15 | 16-17 | 18-22 | 23-25 | 26-29 | 30-31 | 32-34 | 35-36 | 37-38 | 39-40 |
▼リーディング(アカデミック)バンドスコア換算表
バンドスコア | 4.5 | 5.0 | 5.5 | 6.0 | 6.5 | 7.0 | 7.5 | 8.0 | 8.5 | 9.0 |
素点 | 13-14 | 15-18 | 19-22 | 23-26 | 27-29 | 30-32 | 33-34 | 35-36 | 37-38 | 39-40 |
▼リーディング(ジェネラル)バンドスコア換算表
バンドスコア | 4.5 | 5.0 | 5.5 | 6.0 | 6.5 | 7.0 | 7.5 | 8.0 | 8.5 | 9.0 |
素点 | 19-22 | 23-26 | 27-29 | 30-31 | 32-33 | 34-35 | 36 | 37-38 | 39 | 40 |
リーディングとリスニング、リーディング(アカデミック)とリーディング(ジェネラル)でバンドスコアの換算がやや異なりますのでご注意ください。
この換算表から、リスニング・リーディングについてはスコアアップに向けて必要な正解数(素点)をあらかじめ把握することが可能です。
現在の自分の素点から、あと何問正解数を増やすことで目標のスコアになるのかを把握し、そのうえで得点アップできそうなパートに絞って反復学習することが効果的です。
スキマ時間を有効活用し、語彙力を強化する
語学学習の常ですが、普段から英語を使用していない方にとって、「毎日英語に触れる」ということはやはり重要です。
英語学習のためにしっかりと時間を取れない日もあるかと思いますが、短い時間でも構いませんので、毎日英語に触れることを心がけることが大切です。
その際に有効なのが、語彙力の教科です。
IELTSの特徴の一つとして、「スペルミスも×になる」という厳しい採点基準があります。せっかく内容を理解していたとしても、記述の問題でスペルミスをしてしまい、正解にならなかった…となってしまうことがあり得るということです。
そこで、忙しい日はスキマ時間に語彙力強化に努めることをおすすめします。
たとえば、しっかり学習時間が取れた日に、その日わからなかった単語やイディオムを小さめのノートにまとめておき、スキマ学習しかできない日にはそのノートを活用してスペリングの練習を10分間する、といった学習法も大変有効です。
専門スクールでの効率的な学習
ここまでお伝えしてきた通り、IELTSのスコアアップには自分の現状や弱点を把握し、更なる学習をしていく必要があります。
ですが、実際にIELTS対策を長期的&計画的にしよう!と思っても、なかなかうまくいかない…というお声をよく耳にします。
なぜなら、日本にはIELTSに関する情報が少ないから。
独学で勉強するには、情報量が少なく、正しい情報が得られない為、成果を出すのに時間が掛かります。
たとえば、海外の大学に進学するために、IELTSが必要な方は、大学受験の日にちもあるので、あまり時間を掛けていられませんよね。
時間を節約し、より確実に点数を取るためにも、プロに教えてもらうことが良いと言えるでしょう。
ですが、IELTSに特化したスクールというのは、あまり多くありません。
中には、TOEICや英検を教える傍らで、IELTSを教えているといったスクールもあります。
そんな中で、私がおすすめするスクールは「Plus One Point」
通常、IELTSやTOEICに特化したスクールというのは、会費が月に数十万円掛かりますが、Plus one pointでは、月に約65,000円からスタート出来ます。
また、他のスクールより料金が割安なのにも関わらず、講師全員がIELTSのハイスコア持ち。
IELTSに特化したスクールなので、ノウハウもバッチリです。
TOEICや英検のノウハウは調べれば無数に出てきますが、IELTSの場合、多くは出てきません。
なので、正しいノウハウを手に入れるためにも、専門のスクールに通うことを視野に入れておいた方が良いのかもしれませんね。
今なら無料学習相談も受けられるので、ぜひ活用してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
IELTSはTOEICやTOEFLと違い、得た得点がそのままスコアとして現れるのではなく、得点率から算出されるバンドスコアは、スコアアップに必要な素点や得点率を分析したうえで、弱点に対して長期的にアプローチをしていく必要があることをお伝えさせていただきました。
そして、自分の弱点把握や長期的な学習計画の管理をすることで、スコアアップに必要な時間を短縮することが可能です。
弱点把握や学習計画を立てるということにおいては、プロである専門スクールの力を借りることも大変有効ですので、併せてご一考ください。